Ⅰ3⑤香典や弔慰金は誰のもの?

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 お通夜やお葬式でいただく香典、被相続人が勤めていた会社が遺族に支給する弔慰金は相続財産なのでしょうか。ここでは香典や死亡弔慰金についてご説明します。

香典は誰のものか

 香典は、お通夜やお葬式に参列した方が線香やお花の代わりにお悔やみの気持ちをこめて供える金銭で、喪主に渡します。そのため相続財産には該当しません。なお、葬儀費用より香典総額が多くなった場合、余った香典を誰が取得するかという問題は、喪主が取得するという考え方と、相続人が法定相続分にしたがって取得するという考え方があります。相続人で話し合って決めてください。

死亡弔慰金は誰のものか

 死亡弔慰金は、亡くなった方を弔い遺族を慰めるために遺族に支給される金銭で、支給された人の固有の財産となり、基本的に相続財産ではありません。相続放棄しても受け取ることは可能です。なお、支給される対象者は会社の規定によります。
 同じように遺族に支給される死亡退職金は、本来被相続人が受け取るはずだった退職金で、代わりに会社の規定に基づき遺族が受け取る金銭です。

 死亡退職金の取り扱いはこちらをご覧ください

死亡弔慰金と相続税

弔慰金は基本的に相続税の課税対象ではありません。しかし、弔慰金、花輪代、葬祭料などの名目で支給される金銭が下記の弔慰金の非課税枠の額を超える場合は、超過部分が死亡退職金と扱われ「みなし相続財産」として相続税の課税対象になります。

業務上の死亡のとき普通給与の3年分
業務外の死亡のとき普通給与の半年分
弔慰金の非課税枠
~本記事をご覧いただくにあたっての注意事項~
  • 執筆日以降の法改正等により記載内容に誤りが生じる場合があります。当事務所は、本記事の内容の正確性についていかなる保証もしません。万一、本記事のご利用により損害が発生した場合においても、当事務所は一切の責任を負いません。
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  • 本記事は一般的な制度のご説明です。閲覧者様の状況により最適解は異なります。税金や争いに関する疑問は必ず税理士や弁護士に個別の相談をしてください。
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